コード概要
コード外観 | ||
規格 | JIS | X0510 |
キャラクタ・セット | 数字、アルファベット、漢字、カナ、ひらがな、記号、バイナリ、制御コードなど | |
情報量(※) | 数字 | 最大35文字 |
アルファベット・記号 | 最大21文字 | |
漢字 | 最大9文字 | |
体系 | マトリックス型 | |
エラー訂正方式 | リードソロモン方式 | |
誤り訂正 | L(7%)、M(15%)、Q(25%) | |
バージョン | M1(11×11セル)、M2(13×13セル)、M3(15×15セル)、M4(17×17セル) | |
最小セルサイズ | 0.254㎜ | |
最小クワイエットゾーン | 上下左右各セルサイズの2倍 | |
使用実績例 | 自動車部品生産を初めとする製造業、小物商品の検品システムなど |
※バージョンM4、誤り訂正レベルLの場合
マイクロQRコードの概要
マイクロQRコードは、1997年デンソーウェーブ(日本)によって開発されたマトリクス型の二次元コードです。オリジナルのQRコードは、どれだけ収納するデータ量が少なくても、セルサイズを21セル×21セル以下にすることできません。マイクロQRコードは、収納できるデータ量は多くないものの、最小セルサイズが11セル×11セルですので、非常に小さいスペースへの印字が可能です。そのため、電子部品、自動車部品などの生産管理やトレーサビリティに活用されています。
マイクロQRコードの特徴
○小さなスペースに印字が可能
ファインダパターンを一個、タイミングセルを2辺、クワイエットゾーン2セル分と必要最小限にすることにより、シンボルの省スペースを可能にしています。そのため、数字10桁の場合、オリジナルのQRコードと比べてコード面積は約25%となっています。
○漢字、カナの情報も効率よく収納可能
マイクロQRコードは、オリジナルのQRコードと同じく、漢字、カナを直接コード化できるため、他の二次元コードと比較して20%以上効率がいい日本語表現が可能です。漢字は「JIS X 0208(JIS第1第2水準漢字)」で制定されている約6,300字に対応しています。また、日本国外で使用される漢字(簡体字・繁体字など)にも対応が可能です。
○誤り訂正機能により、汚れ、傷などの障害に強い
コードの一部が汚れたり破損した場合でも、正しく読み取ることが可能です。誤り訂正機能により復元できるレベルは、L(7%)、M(15%)、Q(25%)の3段階から選択できます。
○どのような角度でも高速読取りができる
二次元コード対応のCCDスキャナで、360度全方向からの高速の読取りが可能です。オリジナルのQRコードは三つの頂点にファインダパターンを配置しているのに対し、マイクロQRコードは一つしか配置していませんが、マイクロQRコードでもシンボルの位置や傾きを検出することが可能です。
マイクロQRコードの構成・用語
○セル
セルとは、マイクロQRコードを構成する白及び黒の正方形のことです。
○ファインダパターン
ファインダパターンとは、シンボルの位置を検出するためのパターンのことで、マイクロQRコードの角にある大きな正方形のことを指します。ファインダパターンは、360度全方向で検出可能な構造となっており、切り出しシンボルとも呼ばれます。
○タイミングパターン
シンボル全体の歪みや、セルピッチに誤差が生じている場合に、各セルの中心座標を補正するためのパターンです。ファインダパターンをはさむシンボルの2辺に配置されています。白いセルと黒いセルが交互に並んでいるという特徴があります。
○クワイエットゾーン
セルで構成された正方形のコードの周囲にある空白の部分です。マイクロQRコードでは2セル分の空白が必要です。
関連技術情報
◯自動認識基礎知識 ◯二次元コード基礎知識 ◯金属・樹脂銘板基礎知識 ◯シール/ラベル/ステッカー基礎知識 ◯カード基礎知識