コード概要

コード外観 DataMatrix
規格 ISO 16022
JIS X0512
キャラクタ・セット 数字、アルファベット、記号、バイナリ、制御コードなど
情報量(※1) 数字 最大3,116文字
アルファベット・数字 最大2,335文字
バイナリ 最大1,556文字
体系 マトリックス型
エラー訂正方式 リードソロモン方式
誤り訂正(※2) 読取不可 27.1%~38.9%
誤読 14.2%~25%
セル構成(※3) 10×10セル~144×144セル
最小クワイエットゾーン 上下左右各セルサイズの1倍
使用実績例 米国半導体工業会、米国電子工業会、米国規格協会における製造履歴管理など

※上記の表はDataMatrix(ECC200)の概要
※1 ECC200、正方形タイプ、144×144セルの場合
※2 シンボルサイズにより訂正率が自動設定
※3 必ず偶数

DataMatrixの概要

DataMatrixは、1987年にアイディマトリックス社(アメリカ)によって開発されたマトリクス型の二次元コードです。日本ではデータコード(DataCode)と呼ばれることもあります。DataMatrixには、ECC000~140の古いバージョンと、ECC200という比較的新しいバージョンがあります。ECC000~140は、歪みに弱く対応しているリーダが少ない、といった欠点があるため、現在はほとんど利用されていません。一方、ECC200は、大容量のデータを収納でき、読み取り性能も高く、現在でも広く利用されています。そのため、DataMatrixについて特に断りのない場合、当ウェブサイトではECC200について記述しております。

DataMatrixの特徴

○情報密度が非常に高く、多くの情報の収納や、省スペース化に活用できる

情報密度

バーコードに比べ、10倍~100倍に高密度化して同じ桁数を表現できるため、バーコードと比べて多くの情報を収納することができます。また、同じ情報量であれば、より小さなスペースへのマーキングが可能となります。収納するデータが大きい場合、コードを24×24セルのブロックに分割することで、歪みに対して強くすることができます。

○誤り訂正機能により、汚れ、傷などの障害に強い

破損

コードの一部が汚れたり破損した場合でも、復元が可能になります。訂正率は自動設定されるため、任意で設定することはできません。読取りできないデータに対する誤り訂正率は27.1%~38.9%、誤読したデータに対する誤り訂正率は14.2%~25%です。

○読み取り方向・角度に対する柔軟性が高い

方向

二次元コード対応のCCDスキャナで、360度全方向からの読み取りが可能です。

DataMatrixの構成・用語

○セル

セル

セルとは、DataMatrixを構成する白及び黒の正方形のことです。

○ファインダパターン

ファインダパターン

コードの左辺と下辺にあるL字型の部分です。アライメントパターン、ソリッドボーダと呼ばれることもあります。タイミングパターンとともに、コードの位置を検出する役割があります。

○タイミングパターン

タイミングパターン

コードの右辺と上辺にある点線の部分です。クロックパターン、ブロークンボーダと呼ばれることもあります。ファインダパターンとともに、コードの位置を検出する役割があります。

○クワイエットゾーン

クワイエットゾーン

セルで構成されたコードの周囲にある空白の部分です。特に規定があるわけではありませんが、DataMatrixでは1セル分の空白が必要とされています。

関連技術情報

自動認識基礎知識 ◯二次元コード基礎知識 ◯金属・樹脂銘板基礎知識 ◯シール/ラベル/ステッカー基礎知識 ◯カード基礎知識