コード概要

コード外観 Code93
キャラクタ・セット 数字(0~9)、アルファベット(A~Z)、記号(-、.、SP、$、/、+、%)、制御記号
コードタイプ 連続型(Continuous)
体系 マルチレベル((n,k)シンボル体系)
データキャラクタ 9モジュール(黒バー3本、白バー3本、エレメント幅3種)
※ストップキャラクタは、10モジュール
情報量 シンボルの長さ 可変長
キャラクタ密度 5.83字/㎝
最小モジュール幅 0.191㎜
両方向走査 可能
自己チェック機能 なし
チェックデジット 自動的に設定されます(モジュラス47)
※2キャラクタ必要
最小クワイエットゾーン モジュール幅の10倍または2.54㎜の大きい方(手動で走査する場合は6.35㎜以上推奨)
使用実績例 カナダ郵便公社の郵便物など

Code93の概要

Code93は、インターメック社(アメリカ)が1982年に開発したバーコードです。Code93は一つのキャラクタを表すのに9モジュール使用し、その中に3本のバーが配置されることから、この名称がつけられました。通常のバーパターンでは英数字しか表現できませんが、制御記号を前に配置することによって、同じバーパターンでも異なる文字を表現することができます。また、チェックデジットが2つあるという、他のバーコードにはない珍しい特徴があります。

Code93の特徴

○表現できる文字が多い
Code93は、キャラクタセットに($)、(%)、(/)、(+)の4つの制御記号が用意されており、この制御記号と文字キャラクタを組み合わせることによって、異なるキャラクタを表現できます。そのため、他のバーコードと比べて表現できる文字が非常に多く、アスキーコードの128キャラクタを表現することができます。

○チェックデジットが2キャラクタある
Code93は、連続型であることに加え高密度であるため、誤読防止を目的に2キャラクタのチェックデジットを用いています。

Code93の構成・用語

○バー・スペース

バー・スペース

バー及びスペースとは、Code93を構成する最小単位のことです。Code93ではそれぞれ4種類(データキャラクタに限ると3種類)の太さがあります。

○スタートとストップを表すバーパターン

スタートとストップを表すバーパターン

Code93には、スタート・ストップキャラクタがない代わりに、スタートとストップを表すバーのパターンがあります。

○チェックデジット

チェックデジット

Code93は、誤読を観戦に防止するためにチェックデジットが2キャラクタあります。チェックデジットを使用する際の計算式はモジュラス47です。Code93のチェックデジットはルビには表示されません。

○クワイエットゾーン

クワイエットゾーン

コードの左右にある空白の部分です。クワイエットゾーンは、モジュール幅の10倍または2.54㎜の大きい方の余白が必要となります。

チェックデジット(モジュラス47)

<計算式>
①末尾に配置されるチェックデジットを"K"、"K"の前に配置されるチェックデジットを"C"とします。
②スタート・ストップコード、チェックデジットを除いたキャラクタを、それぞれに対応する数値に変換します。
③データの末尾の桁からウエイトを1.2.3.…20.とかけてゆき、ウエイトが20を越えるときは、再び1.から2.3.とかけていき総和を求めます。
④総和を47で割り、余りを求めます。"C"にその余りを配置します。
⑤"C"を含む末尾の桁からウエイトを1.2.3.…15.とかけてゆき、ウエイトが15を越えるときは、再び1.から2.3.とかけていき総和を求めます。
⑥総和を47で割り、余りを求めます。"K"にその余りを配置します。
⑦"C"、"K"の数値にに対応するキャラクタを求めます。
数値 キャラクタ 数値 キャラクタ 数値 キャラクタ 数値 キャラクタ 数値 キャラクタ
0 0 10 A 20 K 30 U 40 /
1 1 11 B 21 L 31 V 41 +
2 2 12 C 22 M 32 W 42 %
3 3 13 D 23 N 33 X 43 ($)
4 4 14 E 24 O 34 Y 44 (%)
5 5 15 F 25 P 35 Z 45 (/)
6 6 16 G 26 Q 36 - 46 (+)
7 7 17 H 27 R 37 .
8 8 18 I 28 S 38 (スペース) START
9 9 29 J 29 T 39 $ STOP
<計算例> (例)1234ABCD
①1234ABCD"C""K"
②(13×1)+(12×2)+(11×3)+(10×4)+(4×5)+(3×6)+(2×7)+(1×8)=170
③143/47=3 余り29 "C"の数値「29」
④(29×1)+(13×2)+(12×3)+(11×4)+(10×5)+(4×6)+(3×7)+(2×8)+(1×9)=255
⑤194/47=5 余り20 "K"の数値「20」
⑥29=T 20=K チェックデジット"C"=「T」 "K"=「K」
  • ※上記のチェックデジットのご使用で、万一トラブルや損失・損害等が発生したとしても、弊社は一切責任を負わないものとします。

関連技術情報

自動認識基礎知識 ◯バーコード基礎知識 ◯金属・樹脂銘板基礎知識 ◯シール/ラベル/ステッカー基礎知識 ◯カード基礎知識